【越境ECミニプログラムを活用する際の物流・関税について】

ビリングシステムが提供しているWeChat/Alipayミニプログラム越境ECサービスに関連して、

今回は中国の関税や物流についてご紹介させていただきます。

 

WeChat/Alipayミニプログラム越境ECにおいて、日本から中国の消費者へ商品等を届ける方法は幾つかあります。

Point毎にまとめておりますので、より詳細な説明をご希望される場合は是非弊社までお問い合わせください。

 

Point1 主な物流方法

中国の消費者へ直接販売・郵送する方法を「直送モデル」といいます。直送モデルは、ECサイトに出品した商品へ中国の消費者から注⽂が⼊ると、⽇本から国際宅配便を利⽤して消費者に商品を直接配送する⽅法となり、リードタイムはやや⻑くなりますが中国の消費者には好んで受け入れられています。

 


弊社のWeChat/Alipayミニプログラム越境ECサービスでは・・・

販売商品を事前に電子通関登録するモデル(BC物流)と、

受注の都度通関を行うモデル(CC物流)ともにシステム対応しており、導入検討いただく際は貴社の商材にマッチしている方法のご提案が可能となります。それぞれで適用される税制に違いがございますので、後述内容を是非ご確認ください。

直送モデルのメリットとして、消費者は日本からの直接発送という安心感、販売者は自社や商品のブランディングとしても有効な点と注文受付の度に発送するため在庫管理がしやすいと言われています。

 

また、保税区を活用した越境EC「保税区モデル」といいます。 保税区モデルは、あらかじめ中国の保税区に商品をまとめて輸送し、中国国内の保税区で商品を保管し、注⽂ごとに通関⼿続きをし、出荷する⽅法です。保管している間は課税されません。中国国内から出荷するため、直送モデルに⽐べてリードタイムを短縮することができます。輸⼊にかかる税⾦に関しては、直送モデルでは、輸⼊者である消費者が⾏郵税を納付するのに対し、保税区モデルでは、中国での販売者(弊社提携先)がまとめて諸税を代理納付します。倉庫の保管料などが掛かりますが、注文から発送まで中国国内で完了する、という点等の特徴があります。特に販売数量が多い場合にご活用いただくモデルと言われております。

 

 ※中国における越境ECの概要 https://www.jetro.go.jp/world/qa/J-170402.html 参照。


Point2 物流モデル毎に適用される税制の違い

それでは、それぞれの物流モデルで、輸出入に掛かる税制に関して、概要を説明させていただきます。

中国に向けた輸出に関連する税の種類は以下になります。

①関税

中国国内に輸入される商品に対して、中国政府が課す税金です。

 

②増値(ぞうち)税

流通段階で商品に課す税金で、日本の消費税に近い税金です。基本税率17%ですが、生活インフラとなる天然ガスや穀物、食用油、化学肥料、農薬、食塩など一部の特定品目に関しては低減税率13%になります。

 

③消費税

日本の消費税とは違い、特定の嗜好品や贅沢品に対して工場出荷時か輸入時に課す税金です。日本の酒税と似たものですが、品目によって345%が課税されます。

 

④行郵(こうゆう)税

個人輸入物品に課す税金で、商品ジャンル別に税率が違います。行郵税の総額が50元以下の場合、免税措置があります。

 

一般貿易として日本から中国へ商品を輸出する場合、輸出する側は①関税、②増値税、③消費税の総額を納付する必要があります。

一般貿易とは別に消費者が越境ECで購入する場合の税制として越境EC税が制定されています。この直送モデルの税制は、行郵税通関(CC物流)と、保税区モデルと同様の税率が適用される三単合一(BC物流)との2つがあります。

 

ケース1:行郵税通関・個人扱いで輸入する場合(CC物流)

越境ECで個⼈が輸⼊する商品には⾏郵税が課税されます。

⾏郵税は、輸入する個⼈の荷物や個⼈の郵便物に対する輸⼊税で、税率は、201949⽇以降商品別に50%20%13%4段階に分けられています。⾏郵税額が50元(約800円)以下の場合は、免税となります。

ケース2:電子通関・三単合一(BC物流)

三単合一による直送モデルは、保税区モデルと同じ税率が適用されます。

三単合一とは、「オーダー情報」「支払い情報」「輸送情報」の3つの情報がデータ連携された通関システムのことです。

主に大手越境ECプラットフォームを通した注文に対してデータ連携された直送方式として使われます。

中国政府が発行しているポジティブリストに記載されている品目のみ適用となりますが、基本的にはCC物流よりも税率の条件は良く、各貿易商品への税率例としては以下のようになっております。

基本的には販売主様の商材や状況によりますがニーズに合わせて物流をご選択が可能な点、それぞれの物流によってメリット等の違いがあることも考慮いただければと思います。

 

ビリングシステムでは、中国でのインフラとなっているSNSWeChat(微信)」を提供する騰訊控股(テンセント・ホールディングス)と業務提携しており、どちらの物流モデルも弊社と提携しているパートナーの持つサプライチェーンの豊富なリソースを活用し、システム・運営・物流・決済をワンストップソリューションとして負荷を抑えご導入いただけます。

 

ご興味をお持ちいただけましたら、是非資料ダウンロードや、弊社までお気軽にお問い合わせください。

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